11月の栄養指導「お惣菜の量と食べ方の工夫」

くまクリニックでは、毎月集団栄養指導を行っています。

今月のテーマは『お惣菜の量と食べ方の工夫』です。

 
コンビニやスーパーで売られているお惣菜が増え、ふだんの食事に手軽に
取り入れられるようになりました。
コンビニ弁当やお惣菜はうまく活用すれば、自炊ができないときの強い味方となりますが、
お惣菜はリン(添加物)や塩分が多いので注意が必要です。

【実施日】2018年11月19・20日



★展示食(朝食)



白ご飯 ・白菜の味噌汁・厚揚げの生姜煮・漬物・もも缶

エネルギー:409kcal・たんぱく質:11.2g・リン:163㎎・カリウム:277mg・
食塩:1.6g・水分:288cc



★展示食(昼食)



秋の混ぜ込みご飯・味噌漬け焼き・付け合わせ・酢の物・卵豆腐のくずあん・ぶどう(生)

エネルギー:607kcal・たんぱく質:26.3g・リン:353㎎・カリウム:827mg・
食塩:2.4g・水分:370cc



★展示食(夕食)



ご飯・魚の南蛮漬け・なめ茸和え・豚肉と蓮根の炒め煮

エネルギー:606kcal・たんぱく質:21.4g・リン:320mg・カリウム:688mg・
食塩:1.8g ・水分:299cc



≪3食合計の栄養価≫

エネルギー:1622kcal・たんぱく質:58.9g・リン:836㎎・カリウム:1792㎎・
食塩:5.8g・水分:957cc



≪レシピ紹介:【秋の混ぜ込みご飯】 材料(2人分)≫

(材料)
めし(精白米)300g

(具)
鶏もも肉 (30g)、蓮根 (20g)、牛蒡 (20g)、乾燥椎茸の水戻し (10g)

(調味料)
濃口醤油 小さじ2弱(10g)、かつお・昆布だし 大さじ4(60g)、

酒 小さじ1弱(4g)、みりん 小さじ1弱(4g)、砂糖 小さじ1弱(2g)

(飾り)
人参 (14g)、ぎんなん 6個(12g)、根みつば (10g)

(作り方)

① 鶏もも肉は一口大、蓮根と乾燥椎茸(水戻し)は千切り、牛蒡はささがきし、茹でておく。

② 人参が飾り切り、ぎんなんはスライス、根みつばは2~3㎝に切り茹でておく。

③ 鍋に①と調味料を入れ、汁気がなくなるまで煮る。

④ ご飯に③を混ぜ込む。 

⑤ ④をお茶碗に注ぎ、②の人参・ぎんなん・根みつばを飾る。

【1人分の栄養価】

・エネルギー:327 kcal
・たんぱく質:7.5g
・食塩:0.7g
・カリウム:246㎎
・リン:112mg
・水分:171g

<お惣菜の量と食べ方の工夫>

★おにぎり
 ・意外に塩分が高いので要注意
  スーパーやコンビニのおにぎりの多くは、塩分1~2gほどで、
  特に梅干し、魚卵、味ご飯は塩分多めです。

 ・おにぎりだけでは、1食分のたんぱく質が不足してしまいます。

  単品で食べるのではなく、たんぱく質と野菜を含むものを一緒にとって
  栄養バランスを整えましょう!


★サンドイッチ
 ・エネルギーとたんぱく質が不足。

 ・塩分が少なめの菓子パンを選びましょう!(メロンパンやあんぱんでも可)

★お弁当
 ・肉や魚などのメインはできるだけ2品までにする!

 ・梅干しや漬物、別添えのしょうゆやソースなどを残して塩分を抑えよう!

★カップラーメン
 ①粉末スープ1/4量とかやくを麺の上にあけます。
 ②熱湯を内線の半分(200cc)まで注ぎます。
 ③フタをして通常通り待ちますが、熱湯が少ないので途中麺を裏返します。

 ※粉末スープを減らしても塩分は多いのでスープは残しましょう!


スーパーやコンビニで売られているお弁当やお惣菜は、透析患者さんには
もちろん透析をしてない人にも望ましい食事ではありません。
これらを利用する時は、透析をしていない人以上に工夫することが必要です!
頻度や食べる量、組合せに気をつけましょう!

【参考文献】
 ・腎臓病の人のためのひと目でよくわかる食品成分表

 ・家庭でつくれる透析パート2
  監修:杉野信博  出版会社:ライフ・サイエンス

管理栄養士 川井康子・田中愛

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